ハイカム交換(ヨシムラ)

※当サイトではアフィリエイト広告を利用して商品を紹介しています。

バイク

さらに純正エンジンの力を使えるようにしたいのであれば、ハイカムシャフトへの交換は有効ではないかと思います。

限界はありますが、最大回転数を引き上げることが出来ます。

エイプ50の純正ヘッドの場合、12000rpmがスペシャルパーツメーカーの性能比較グラフで公表されてます。

ただ、安全かというとそこはグレーゾーンかと思いますので、自己責任でお願いします。

また、組み付け失敗すると、あっけなく使えなくなってしまうので、慎重に実施します。

準備

  • ヨシムラハイカムシャフト
  • ヘッドカバーガスケット
  • ラバーマウンティングヘッドカバー
  • キタコ虎の巻(腰上編)
  • トルクレンチ
  • ソケットレンチ
  • ラチェットレンチ
  • コンビネーションレンチ
  • 針金
  • オイル(1L)
  • オイル受け
  • オイル吸収材(100円ショップで購入)
  • ドレンワッッシャー
  • リューター ※ヘッドクリアランス確保用(必要であれば用意)
  • シクネスゲージ
  • スクレーパー
  • ガスケットリムーバー ※あると楽かも。
  • オイルストーン

予習

キタコ虎の巻で、しっかり予習します。

特にカムカバーにハイカムを組み付けたとき、クリアランスが取れない場合は、リューター等で削る必要が出てくるので要注意です。

※私のエイプは、無加工で大丈夫でした。

事前作業

1.シート取り外し

赤丸のボルトを外します。反対側にも同じ箇所にあるので、そのボルトも外すとシートは外れます。

2.燃料タンク取り外し

燃料コックをOFFにし、キャブへのホースを引き抜きます。
最後に燃料タンクのボルトを外すと、燃料タンクを外せます。

3.キャブレター取り外し

以下を参照してキャブを外してください。
※純正キャブの取り外し方法と同様です。

PC20交換(キタコライトキャブキットPC20)
エイプ50ノーマルベースで吸排気系とセッティングを行いましたが、さらにパワーを求めていきます。ケイヒンPC20(キタコ仕様)に交換し、吸気量をさらに増やしてパワーアップを行います。「なぜキタコなのか?」は、ボアアップもキタ...

オイル抜き

古いオイルを抜いておきます。

エンジン下部のドレンボルトを外してオイルを抜きます。

ドレンボルトをレンチ等で緩め、手回しで緩めていきます。

オイルをオイル受けに排出します。

オイルが抜けきったら必ず新しいドレンワッシャーを使用して、ドレンボルトを締め込みます。トルクも24Nmなので規定トルク値を守りましょう。

ここを締め込みすぎてネジがなめてしまうと、オイル漏れを起こしてしまうので、簡単な作業ですが、要注意です。

ジェネレーターカバー取り外し

圧縮上死点にあわせるため、ジェネレーターカバーを外します。

ヘッドカバー取り外し

1.ボルト2本でヘッドカバーが止まっているので外します。

このボルトには、パッキンがついているので、破れがないか確認します。

私のエイプは、このパッキンがボロボロだったので交換しました。

また、ヘッドカバーを外すとパッキンがあるので、こちらはオイル漏れを防ぐため、新品に変えておきます。

タペット間隔確認 ※興味のある方のみ

これまで乗ってきた純正カムで、どれくらいのタペット間隔があり、基準値よりずれていたのかどうかを確認したいと思います。

1.圧縮上死点に合わせる

フライホイールを手で回し、「▼」マークを「T」マークの線に合わせます。

さらにカムスパロケットも「●」が頂上になっていることを確認します。
※合っていない場合は、フライホイールをさらに一回転させて「T」マークに合わせます。

2.タペット間隔確認

シクネスゲージを使って計測します。

基準値の0.10mmから差し込んでいき、差し込めた板がタペット間隔です。

吸気、排気共に計っておきましょう。

カムスプロケット取り外し

1.圧縮上支点であることを確認します。

2.カムスプロケットのボルト2本を外します。

最初に銀色のボルトを外します。落下しないように特に気を付けて行います。

このとき、先に圧縮上死点にあわせて、カムスプロケットの「●」を最上部に合わせていますが、この状態ではボルトを外せないので、銀色のボルトが最上部にくるように少し右に回して外します。外したら、再度「●」が最上部になるように戻します

スプロケット落下防止のため、銀色のボルトが穴に、針金を通して吊っておきます。

次は黒色のボルトを外します。※画像がなかったので、カムカバーを外したところまで進んでます。

カムカバー外し

4本のボルトを外してカムカバーを外します。

最初の[1]のボルトをどこから外すかの指定はありませんので、対角線で外してください。
※画像のように必ずしも[1]から外す必要はありません。

ワッシャーがついているので、下に落とさないように、これも慎重に取り外します。

純正カム取り外し

カムカバーを外すと持ち上げるだけで外せます。

クリアランス確認

取り外したカムカバーにヨシムラのハイカムを置き、以下2点について、干渉する箇所はないかと確認します。

干渉する場合、リューター等で削り、クリアランスを確保します。

1.カムカバーとのクリアランス確認

2.ロッカーアームとのクリアランス確認

反対側も同様に確認します。

ヨシムラハイカム取り付け

ハイカムの山側を下に向けて置きます。ここでは、カムスプロケットもと付くか確認しました。

また、カムシャフトもしっかりとオイルを塗っておきます。

カムカバー取り付け

カムカバーを取り付け、4つのナットで仮締めしておきます。
※ワッシャーを忘れずに。

カムスプロケット取り付け

1.フライホイールが圧縮上死点「T」マークにあることを確認します。

「T」マークに合ってない場合は、合わせる必要があります。

エイプは、4サイクルエンジンなので、吸気、圧縮、爆発、排気の順番で行われます。

圧縮上死点は、2サイクル目の圧縮となりますので、直前に吸気があります。

そのため、フライホイールを右に回していくと、カムの辺りから「シュー」と音がした後の「T」マークに合ったときが圧縮上死点となりますので、参考としてください。

2.カムスプロケットの取り付け

カムスプロケットの圧縮上死点を示す「●」マークが最上部にくるようにして、カムシャフトに取り付けます。

取り外しとは逆に、最初に黒色のボルトを向かって右側に取り付けます。このときも少しの左側にカムシャフトを回してボルトを取り付けます。

次に、再度圧縮上死点にくるように右側に回し、銀色のボルトを取り付けます。

取り付け後は、再度圧縮上死点にします。

タペット調整

ロッカーアームのナットを緩め、六角のボルトを緩めます。
その後、シクネスゲージを差し込み0.11mm〜0.09mm間に調整します。
※0.11~0.09mmはヨシムラカムの調整枠です。

やり方として、0.09mmに合わせる場合を例にすると、以下のような感じです。

0.09mmのシクネスゲージを挿入し、シクネスゲージがなんとか抜けるくらいでボルトを締め、さらにナットも軽く締め込みます。

その後、シクネスゲージを引き抜き、再度挿入出来たら、0.08mmと0.10mmが挿入出来るかを確認し、両方とも挿入できなければ、0.09mmに調整出来たことになります。

最終的なナットの締め込みで微妙にくるうことがあるので、最終的な締め込み後も再度シクネスゲージで確認すると安心です。

エンジンオイル

カムシャフトは、ヘッドのオイル溜まりのオイルを回転するときにかきあげて潤滑しているので、カムシャフトにオイルをかけるイメージでオイルを900ml入れます。

ヘッドカバー取り付け

ヘッドガスケットをヘッドに取り付け、ヘッドボルトを締め込みます。

ここの締め付けトルクは、12Nmです。

事後作業

1.組み付け不備チェック

プラグコードを抜いた状態でクランキング(キックペダルを使ってクランクシャフトを回します)します。

ここでは、オイル循環と異音チェックを目的に行います。

クランキング出来ない、クランキング時に金属音がするなどの症状があったら、即日クランキングをやめて再度見直しを行います。

2.仮締めのボルトやナットがないかの確認 ※トルクレンチでの締め込み箇所を除く。

3.エンジンをかけ、アイドリング後にヨシムラハイカムの慣らし回転数(6000rpm)まで回転数を上げ、エンジンオイルのにじみがないか確認します。※ジェネレータカバーを取り付け後に行います。

ジェネレーターカバー取り付け

ジェネレーターカバーのボルトを取り付けます。

長いボルトが一本混ざっているので注意です。

完成

慣らしは、6000rpm以下で500kmです…

これ、地味に大変でした。

500kmならし後に、オイルを交換を行い、鉄粉がついてないか確認します。少量であれば問題ありませんが、大量であった場合は、金属同士の磨耗により削れてしまっている可能性があるので、組み付け箇所を再度チェックする必要があります。この時点で鉄粉が大量だと再起がムズカシイかもしれませんが…

ならし後は、地獄のキャブセッティングです…純正と違いこれは一筋縄ではいきませんでした( ω-、)

次回、PC20+ヨシムラハイカムのキャブセッティングです。

タイトルとURLをコピーしました